1/30のEMCAセミナーは、表記のテキストを用いて、10:40am-12:10pmに行ないます。
第6章と第7章で、著者は、テキストがどう読まれるかを扱っています。今期のセミナーの諸論点との関係では、つぎの諸点が興味を引くかとおもいます。
・読むことの作業、読みの標識など。著者によれば、読むことの基盤は、読むことの作業(reading's work)にあります。私は、これが読み手の作業(reader's work)ではないことに注意すべきものとおもいます(これは、Znaniecki-Gurwitsch-Garfinkel の行為中心のパースペクティブを受け継ぐものと見たいとおもっています)。読むことの作業は、つぎのように、特別にエスノメソドロジカルな視角からとらえられています—すなわち、この作業は、さまざまな読み(reading)を作り出す、自己回帰的な活動であり、それによって生み出される具体的な読みの行為は、自然なわかりよさ(natural accountability)の標識(indication)を備えています。
・読みの標識のテキストへの反映性。秩序用語(order terms)とは、時制、文法適合性、テキストの記述であり、それらは、ある読み方を曖昧に記述しているとともに、読み手にとっては、通常の読みの能力を用いること(たとえば、文法的間違いに気づくこと、時制の変化や反復に気づくこと、皮肉な調子を見いだすこと等)で、ある特定の読みに到達することを導く指令(instructions)となっています。
・専門的達成としての深く推論されたテキスト(deeply reasoned text)。文芸批評家が行なう読みと、それを表現するテキスト(批評)は、読みの標識の専門的変種です。テキストの秩序性についてのさまざまな・素人的な気づき(laic noticing)は、テキストへの注釈(annotation & commentary)を生成しますが、個々にはばらばらである気づきが、専門的批評の場合には、一種のゲシュタルトを形成し、「深く推論されたテキスト」(deeply reasoned text)という結果をもたらします。
・読みの能力。秩序用語の体系が存在し、それらは「読みの文化(reading cultura)を構成しています。また、それらの体系は、能力システム(competent system)であると言われています—著者は、会話分析の基礎をなす順番交替システムが「能力システム」の原型と見ていますので、これは、人々のコミュニケーション能力を指令的特定することにより、その特定のコミュニケーション能力を基礎付ける文化的対象であると見ているのでしょう。
・会話とテキストの違い。テキストのもつ一つの特性は、そのテキストが制約条件、成果、場面としての同一性をもつような、繰り返しを産出できることでしょう。これは、法命題と解釈の関係に光を当てるものとも言えるでしょう。
第6章と第7章で、著者は、テキストがどう読まれるかを扱っています。今期のセミナーの諸論点との関係では、つぎの諸点が興味を引くかとおもいます。
・読むことの作業、読みの標識など。著者によれば、読むことの基盤は、読むことの作業(reading's work)にあります。私は、これが読み手の作業(reader's work)ではないことに注意すべきものとおもいます(これは、Znaniecki-Gurwitsch-Garfinkel の行為中心のパースペクティブを受け継ぐものと見たいとおもっています)。読むことの作業は、つぎのように、特別にエスノメソドロジカルな視角からとらえられています—すなわち、この作業は、さまざまな読み(reading)を作り出す、自己回帰的な活動であり、それによって生み出される具体的な読みの行為は、自然なわかりよさ(natural accountability)の標識(indication)を備えています。
・読みの標識のテキストへの反映性。秩序用語(order terms)とは、時制、文法適合性、テキストの記述であり、それらは、ある読み方を曖昧に記述しているとともに、読み手にとっては、通常の読みの能力を用いること(たとえば、文法的間違いに気づくこと、時制の変化や反復に気づくこと、皮肉な調子を見いだすこと等)で、ある特定の読みに到達することを導く指令(instructions)となっています。
・専門的達成としての深く推論されたテキスト(deeply reasoned text)。文芸批評家が行なう読みと、それを表現するテキスト(批評)は、読みの標識の専門的変種です。テキストの秩序性についてのさまざまな・素人的な気づき(laic noticing)は、テキストへの注釈(annotation & commentary)を生成しますが、個々にはばらばらである気づきが、専門的批評の場合には、一種のゲシュタルトを形成し、「深く推論されたテキスト」(deeply reasoned text)という結果をもたらします。
・読みの能力。秩序用語の体系が存在し、それらは「読みの文化(reading cultura)を構成しています。また、それらの体系は、能力システム(competent system)であると言われています—著者は、会話分析の基礎をなす順番交替システムが「能力システム」の原型と見ていますので、これは、人々のコミュニケーション能力を指令的特定することにより、その特定のコミュニケーション能力を基礎付ける文化的対象であると見ているのでしょう。
・会話とテキストの違い。テキストのもつ一つの特性は、そのテキストが制約条件、成果、場面としての同一性をもつような、繰り返しを産出できることでしょう。これは、法命題と解釈の関係に光を当てるものとも言えるでしょう。